かみちゅ!第3話『そんなつもりじゃなかったのに』

 ああっ! 2巻も借りてしまいました。とりあえず猫にはお風呂も柑橘類も構いすぎも厳禁です! というのが今回の教訓です(笑)

 愛猫タマが行方不明になり気が気でないゆりえ。学校ではお悩み相談の内容はお金関係ばかりになり、不審に思ったゆりえたちは「八島様」に尋ねてみることに。
 八島様の愛読書・神様通信によって貧乏神が町に近づいてきていることを知ったゆりえたちは、各自努力して防災準備(!)をしたのだが、時既に遅く(八島様のケアレスミス)貧乏神は日の出町に到来していた。
 街中が貧乏一色になったことを知ったゆりえたちは、原因の貧乏神を探しはじめる。そのとき行方不明だったタマが来福神社に現れて、人の言葉でゆりえに喋り始めたのだった。

 本作は(まだ3話しか観ておりませんが)ゆっくりとした流れの作品で、「余白の美」と申しましょうか印象としては「すかすか」なアニメでございます(決して内容の事ではございません。・・・的確な言葉が見つからないので誤解されそうです(笑) そうですね、「間」を鑑賞するとか「行間を読む」いうのが近いかもしれません)。
 そうした印象を持ってしまう主な原因は主人公のゆりえのセリフまわしによるところが大きいでしょうか。のんびりとした彼女の性格を的確に表した台詞回しに感心しきりでございます。機関銃のように「言葉」が溢れるアニメも好みなのですが、最低限の「言葉」で物語を紡ぐというアニメも好物で、この作品は明らかに後者です。で、そうした作品にとって「セリフ」というものはとても重要で、少ない言葉に様々な想いを乗せるわけですから一言一句疎かにはできません。
 昔、ハリウッドの映画では通常の脚本家の他に「ダイアローグ」専門の脚本家がいるという話を聞いたことがありまして(真偽は未確認)、キャラクターに合った「会話文」は重要ですから「へー」と感心したことがございます。
 日本のTVアニメではそこまで人員も予算も割けないでしょうが、「やれる人」がやればここまでやれるという証明になると思います。もっともそうしたできる人が報われていない(ように見える)ことが、この国のアニメ業界の問題なのかもしれません。