鉄腕バーディーDECODE 第7話『NIGHT WALKER』

 OP前の葬式が誰のものか最後になって全て明らかになることも、マリオネットの悲劇も定番なのかもしれませんが、この「バーディー」という作品に最適化されておりましたので「手垢にまみれた」という悪い印象はございませんでした。「よくある展開」と言ってしまえばそれまでですが、面白いお話でした。視聴者としては「中杉小夜香」の身内に「リュンカ」が存在していることは既に知っているわけですし、彼女が目覚めたときの言い知れぬ不安や汚れた足を見せることで「連続殺人犯」の正体は小夜香と勘違いさせることに成功しておりました。まあ、私が単純なだけなのでしょうけれども(笑)
 今回観終わったあとで思った事は、小夜香が連続殺人犯ではなかったという事実を今後予想される悲劇を回避させることに利用してくれないか? ということでした。「リュンカ」自体はとてつもない危険物であるという説明はされておりますが、その発動条件は提示されておりませんし、もしかしたら何かしら発動回避の方法もあるかもしれません。
 その場合、小夜香が殺人を犯していれば彼女を助けるための「一線」を越えてしまっているわけで、つとむやバーディーにも彼女を救い出す大儀をなくしてしまいますし、なにより小夜香自身がそれを望まないことでしょう。
 しかし今回のラストシーンで(多分)意識をリュンカに乗っ取られた小夜香が無邪気にプールに漂った場面は、リュンカの「悪意」の無さの描写で、場合によっては死なずにすむ為の伏線では? と考えた次第でございます。・・・このスタッフがそんな甘い展開を考えているとは到底思えませんが(笑)
 シャマランとカペラが手を組んだようですし、つとむとバーディーは窮地だと思うのですが、有田しおんのナレーションを聞きますと緊張感がなくなってしまいます(笑) なんとかなるんでしょうね。