RD 潜脳調査室『波と風』

 総集編、といってもまるまる全部がそうではなくてBパートは新作でした。内容は地味でも作画では手を抜いたところがない作品ですので、想像以上にスケジュールがキツイのかもしれません。
 ミナモを極力描かないようにして「ミナモ視線」を視聴者と同調させた試みは評価に足るものだと思いましたが、であるならそれで押し通して欲しかかったです。Aパートの最後にミナモが描かれるのは問題ないのですが、途中で数カット「第三者」の視点でミナモが写る場面がございまして、その瞬間「同調」が途切れてしまったことが惜しゅうございました。
 Bパートではミナモがダイビングに挑戦する場面が描かれます。少し前まで泳げなかったのに進歩しております(笑) それはともかく、その水中のシーンでところどころ海中の「実写」が挿入されておりましたが、この効果も疑問でございました。
 海のシーン、と言いますか「水」の描写(質感ですとか揺らぎなど)というものは昔からアニメートする事が難しいとされておりました。ただ最近はアニメーターの向上とCGの利用などで改善されて、本当に綺麗な海の描写がなされているアニメを観ることができるようになり嬉しく思っております。事実同じBパートでもミナモが泳いでいるシーンの水の表現は十分な描写でしたから、この「実写」フィルムの挿入が邪魔で仕方がありませんでした。尺稼ぎだったのでしょうかしら?「作画では手を抜いたところがない作品」と上で書いた手前、こうした演出には納得のいかないところもございます。
 Bパートのお話はミナモが「波留の見ている海」を垣間見たという意味で、後々重要なポイントになるかもしれません(全くの当て推量です)。来週は・・・気合の入った「食べ物」の絵がたくさん見られそうで楽しみでございます(笑)