正念場?

アニメは量から質へ──タイアップ戦略に陰り、「自前」で勝負(IT media Newsより)
地方在住者にとってはあまり実感の湧かないニュースです。ですから正直なところ新作は週20本くらいでも問題ないと思うのですが、業界の再編とか雇用の問題とか関係各位も血を流さなければならない事態も予想されます。TV局もアニメに限らず制作費の大幅な削減をしているようですし、大手以外はこの先大変なことになるかもしれません。

今月7日からテレビ東京系で始まった「ソウルイーター」は、午後6時に放送された後、数日のうちに深夜に再放送する“共鳴放送”がウリだ。「深夜ならではの企画も加えて放送する」と制作するボンズ(東京都杉並区)の南雅彦社長。「放送する機会を増やせば、より多くの人に知ってもらえる。夕方に見られないハイターゲット層にも届く」と狙いを語る。

単純に「観てもらう」ためなら再放送ではなく「ネット」を利用した「配信」のほうが効果的ですし、それこそ日本中に「知って」もらうことも可能なはずですが、そこまでの決断はまだできていない会社も多いようです。「ネット配信」できないのは複雑な権利関係によるものだと長い間考えていたのですが、TBSでは「土6枠」は長いこと配信していますし、日本テレビでも「RD」を配信し始めたところを見ますと、「やる気さえあればできる」程度の障壁だったようですし今後ネットを利用する会社が増えてくれるのでしたら「アニメ不況」も地方在住者には朗報かもしれません、無責任ですが。
以前にも書いたのですが私は認識されない作品は存在していない作品と同義だと考えておりますので、何を売るにしましても「知っていただく」ということは重要だと思います。ただ記事中でも述べられていますが、

高画質で録画可能なデジタル機器の登場が重なり、よほどの作品でなければパッケージを買ってもらえなくなっている。

これはどうしようもない問題でしょう。対策としては放送時に頻繁にCMテロップを流したり、時刻や放送局のマーク(?)を常時表示しておいて「不完全」な状態で放送するしかありませんね。「綺麗な状態の作品を観たかったら製品版を買ってください」方式です。反発を買うこと必死でしょうが、それくらいしませんと「業界」自体が消滅しかねないのではないでしょうか。