COWBOY BEBOP『ジャミング・ウィズ・エドワード』『ガニメデ慕情』

エドというキャラクターの登場はこの作品の「救い」なのかもしれません。スパイクの過去は重い上に誰かに救えるようなものでもなく、他の二人はその辺は薄々分かっていても大人ですから干渉することもありません。この組み合わせで物語を進めて行くと息の詰まったお話ばかりになりそうですが、エド（プラス「アイン」）を配置することでスタッフはそこら辺を回避したようです。
「ガニメデ」はジェットの過去話。これを（酔いと寒さで朦朧とした頭で）観ていて「監督は映画を作りたかったのかも」と思ってしまいました。全編そうですが、細かいカットを重ねたシークエンスとか独特なレイアウトとか陰影のつけ方とか台詞まわしとか・・・。予算も時間も足りないＴＶアニメでこんなに凝る必要は無いと思いますが、拘りの源がそちらにあるのであれば、なんとなく分かるような気になってしまいます。
「時間は流れてるんだからな」初見の時には格好良い台詞にすぎませんでしたが、歳を取るとこの台詞は重い台詞に変わりました。