彩雲国物語

感想を書いたことはないのですが最初から観ていましたし、最終回を迎えたので総括の意味で書いておきます。
この作品の内容については文句をつけるような問題はありませんでした。どのような内容であれ得手・不得手は個人の問題でしょうし、当初女の子向け(多分本来の対象者はそうなのでしょうが)なのかと思っていましたが、意外と権謀術策渦巻く宮廷モノとして破綻なく展開していたと思います。キャラクターも個性的(私は藍 龍蓮がお気に入りでした)でしたし、最後まで楽しく鑑賞することができました。
ただ、マッドハウスが制作を受けていたというのに、その片鱗は最初から最後まで見ることができませんでした。事情はスタッフ・ロールを見ればなんとなくですが推測できました。厳しいこと書けば「それならマッドハウスの名前を使うのは止めておいた方がよかったのでは?」ということです。手はいくらでもあったはずです。子会社・別会社名義にしておくとか。企業イメージとしてはあまり良いとは思えませんでした。もっともそんなところが気になるのは「オタク」くらいなのでしょうが・・・。
この作品世界を仕上げるのに、華麗な絵は必要だったはずです。キャラデに不満があるわけではないのですが、いかんせん設計図通りの作画というものに出会えませんでした。そういう意味でこの作品は内容に伴った作画をついに手に入れられないまま最終回を迎えたしまった可哀相な作品だったと思います。「CCさくら」並みとは言いませんが、せめてその半分程度のクオリティが欲しかったと思います。そうであればこの作品の評価はもっと上がったはずなのですから。
さて、やや中途半端なところで最終回を迎えましたが、次の番組が「今日からマ王」だそうですから、この作品もいつか続編が作られることもあるかもしれません。その時は今回より腕の良いアニメーターに作ってもらえるようお祈りしておきましょう。