シルクロード少年ユート『長安のいちばん長い休日』

この作品は現実の上に虚構を重ねる作りになっているので、登場する人物・場所は基本的にはノンフィクションです。ですから登場した物や人は検索すると探せるわけで、調べてみると色々面白いものがあります。学校で習う歴史ってつまらない事が多いのですが、多分それはこの番組に登場する「歴史」ほど血肉が通っていないからだと思います。
今回は753年の長安が舞台。李白阿倍仲麻呂がフィーチャーされておりました。作中で仲麻呂が詠んだ「天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも」は学生時代覚えさせられたので懐かしかった。もっとも当時は嫌で嫌でしょうがなかったのですが。明日日本に帰国するという仲麻呂李白の友情が感動的に描かれておりましたが、結局仲麻呂さんは日本には帰れなかったのですね。このあとの二人については作中で語られませんでしたので、各自で調べるしかないのか。
前回登場したセツが無事長安にたどり着いた暗示として、彼が作った「チャンチー号」の玉細工を画面に出してましたが、この辺の細かいフォローがこの番組の良い所のひとつです。
来週は3年後の長安楊貴妃のお話らしいですが、李白は再登場するのかな?