コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG 第24話『君はまだ歌えるか』

人間以外の超人が別の世界へ旅立ったお話。
最終回だからというわけではございませんでしたが、ボンズ謹製の気合の入った作画が素晴らしいエピソードでございまして、それだけでお腹いっぱい(笑)
正義とは何か、という事を考えてきた作品でございましたが、そんな難しいことを考えることもなかったというのが最終回を観た直後の感想でございました。
昭和の通俗と創作の中のヒーローたちを交錯させながら、「僕たちが愛したヒーローは消えてしまった」という會川先生の寂しさを語った作品だったのかもしれません。
私の會川先生に対するイメージはニヒルというものでございまして、それは子供の頃は純粋に信じたものもを、歳を重ねる毎に現実を知りいつしか失った喪失感から来ていたのかも。
でも失くしても諦めたわけではなく。
だから超人がいなくなった世界で子どもたちがヒーローを求めている姿が描かれていたのでしょうし、未来に対して望みを喪ったわけではないという、…切ない感情が現れていたようでございます。
ヒーローは正義の体現者としてだけ存在しているわけではなく、むしろ「希望」の象徴ではないでしょうか。
そしてそれは「誰か」ではなく、ヒーローを求める人全てが有資格者であり、君の中にもヒーローはいると年老いた(失礼!w)會川先生が若い方に優しく語りかけた作品であったようでございます。
次の「危機」には超人を頼ることなく一人ひとりがヒーローにならなければならないような終わり方でございましたが、それは「神化」の世界だけでゃなく「平成」の世も同様ということですね。
私たちはその「覚悟」を求められている時代なのかもしれません。
會川先生のオリジナル作品を堪能させていただきましたし、幸せな出会いでございました。感謝!