くまみこ 第拾弐話『決断』

う〜ん、久しぶりに観たブラックな最終回でございましたね。
始めは都会に憧れる田舎娘のトンチンカンな行動を笑いながら眺める作品とばかり考えておりましたが、次第に黒い雰囲気を帯びてきて終わり方がこれですか。
ナツがただ喋るクマではなく田舎の因習と置き換えますと、まちはそこから逃げ出すことに失敗した挙句、思考能力も奪われて生涯「隠れ里」に取り憑かれた哀れな娘となってしまいます。
まあ昔と違ってインターネットや通販が整備された現代では、都会へ行かなくても大抵のものは手に入りますので、無理に都会へ行く必要はなくなってはおります。
でも都会へ行くというのは物を手に入れるためではなく、見聞を広め自己を研鑽するため、つまり人間としての成長には欠かせない行為であり、それを絶たれたまちは成長する機会も奪われてしまったと。
これ以上ないバッドエンドですねぇ。
それがこの村で巫女として祀り上げられたまちの定めであり、人身御供としての巫女本来の役割とすれば正しい最終回なのかもしれませんが。
多分このエピソードはオリジナルではないかと推測しているのですが、なんでこんな鬱々たるラストにしたのかスタッフの頭をかち割って覗いてみたい心境でございます(笑)
もっとも「まちストライクバック」や「まちリベンジ」があるのであれば救いはありそうなのですが、…どうなんでしょうねぇ。