僕だけがいない街 第十二話『宝物』

大団円。
しかしこの「世界線」で(そしてアニメの中では)八代が犯した罪は久美ちゃんに対する殺人未遂だけでして、有罪になっても直ぐに出所して…、いや彼の邪な感情はこの15年悟にだけ向けられており、そして悟を手にかけられなかった時点で全てが浄化されたという解釈も成立するのか。
法律が彼を裁くのではなく、(八代にとって)悟と過ごした時間が既に彼を裁いていたのかもしれませんね。
悟は15年の時間を失くしてしまいましたが、引き換えにリバイバル以前の彼が望んだ踏み出す生き方を手に入れる事が出来たのですから、どちらが悟にとって幸せな人生なのかは一目瞭然でございますね。
自分を大切に思ってくれる友人たちや漫画家として成功した人生。
でも一つだけ欠けたままの、そしてこの世界線では決して交わることのない愛梨のことだけが心残りでございましたが、最後のリバイバル、いえこれは「新作」ですね。
もう一度最初から始めなければならないのは面倒臭そう(笑)ですが、15年の空白の時間を耐えられた悟なら、その時間を飛び越えるのも難しいことではないでしょう。
素敵なラストシーンを用意してくれた作者さん、原作をかなり端折ったはずなのにそう感じさせなかった監督や、声優経験のない(よね?)主役のお二人を含めた参加した全てのスタッフの皆様に感謝でございます。