灰と幻想のグリムガル épisode.2『見習い義勇兵の長い一日』

ハルヒロたちがゴブリンを倒したお話。
RPGでは現れるモンスターを倒しても(当然)痛みを感じることはございませんが、この作品はそこに焦点を当てようとしているのかもしれません。
戦闘の過程で傷つく自身の肉体の痛みもございますが、それ以上に倒すまでのモンスターの肉や骨の感触、血の匂い、断末魔。
倒す方も心に深い傷を負ってしまう部分を描いておりましたが、それでも倒さなければ明日の生活費にこと欠く有様ですので仕方のない事と自分たちを納得させなければなりませんでした。
でもこうした状況でなくても人間は同じことを毎日繰り返しております。
ものを食べるということはそういう事に外なりませんで、忘れすぎている事を思い出させようとしているのだな、と。
たった一体のゴブリンを倒すだけで疲れ果ててしまったハルヒロたちでございましたが、この先まだ多くのモンスターを倒さなければならないようですので、彼等にはキレイ事ではない覚悟が求められるのでしょうし、その過程で重大な選択が求められる場面も出てきそうな予感。
どことなく淡く美しい絵が世界の美しさと残酷さを映し出しているようでございました。