落第騎士の英雄譚 第8話『剣士殺し Ⅲ』

一輝が倉敷蔵人と決闘したお話。
物語の骨格としては剣豪小説での老剣士、冒険小説でのアウトローたちを写しておりまして、…要するに「死に場所」を探している男たちの物語でございますね。
そういった海斗の気持ちと蔵人の強い者とは戦わずにいられないという剣士の業と申しますか性が交錯した好みのお話だったのですが、蔵人をエキセントリックに描きすぎだったかもしれません。
まあ蔵人にしても一輝にしても若すぎるので、そういった老剣士の境地というものを理解していると描いてしまうのが間違いなわけで、…若者向けの作品なのですから登場人物が若くて当然なのですが。
大人を描くのは本当に難しいなぁと感じたエピソードでございました。