アルスラーン戦記 第二十五章『汗血公路』

聖マヌエル城攻略。
今の時代にこの作品を観ておりますと、原作を読んでいた時代に宗教や支配に対して感じていたものと違った印象を受けてしまいまして、世の流れは本当に早いですねぇ。
原作者の前作「銀河英雄伝説」では高邁な独裁者より暗愚な民主主義の方がマシと語っておりまして、まあそれは間違いなく正しいのですが、それが本作では王の資質を問い続ける内容になっております。
もっとも作者が最終的に絶対王政からの脱却をアルスラーンにさせるのかどうかは、原作が完結していないこの段階ではなんとも書きようがないのですが。…そろそろ完結させて欲しいものでございます、何年待たせるつもり(笑)
アルスラーンは一切の邪気を振り払い人民のための王になろうと苦難の道を歩んでいる最中でございまして、この先人以外のものとの対決も待っておりますが、…それがアニメとなっても私が観ることはないような予感がしておりますが、兎にも角にも本作は終了。
気になった点を書き残しておきますと、これはこの作品だけでなくあらゆる原作付き作品の問題点なのですが、小説から受けた想像の幅がアニメで動くことで狭められたかのように感じたことでございます。
世界の広がりですとか登場人物の奥行きなどが、色が付き動く絵となったことで逆に狭められてしまうのは皮肉なことでございますが、…もっともこれは原作を読んでいるからの感想なのでしょうけどね。
やはり原作を読んでいる作品のアニメは観ないほうがいいのかもしれませんが、おじさんの場合そんな作品は殆ど無いんですけどね(笑)
まだ王都も奪還しておりませんのでとりあえずそこまでは何とか描いて頂きたいと考えますが、果たしてどうなりますか。