Fate/stay night [Unlimited Blade Works] #15『神話の対決』

イリヤ死す。
こういう内容を見せられますと「プリズマ☆イリヤ」という外伝が生まれた理由も分かるというもので、こんな死に方しかできなかった彼女にパラレルワールドであろうとも生まれてきた意味を与えたかったのでしょうね。
誰よりも温もりを求めながら、決してそれを手に入れることができなかったイリヤ。その彼女が最期に掴んだその手もバーサーカーのものではなく、でもそのことを知ることもなく。
元々聖杯の入れ物として作られ、それだけが彼女の存在理由だったとはいえ生まれてきた以上自我はあるわけで、そのことが尚更彼女を苦しませてしまうという悲劇。…作者はヒトデナシですねぇ(笑)
死後彼女に呪詛を吹き込んでいた母親は残留思念だったのか、それともイリヤの見た幻だったのかは分かりませんでしたが、彼女が死んだ今どうでもいいことですね。
ただこれで彼女の魂は何ものからも解き放たれて真の自由を手に入れたことだけは確かでございましょう。合掌。
それにしても爽快感のないエピソードが続いております。
まあこの作品にそんなものを求める人間はいないでしょうし、作り手もそこは目指していないのでしょうけど、あそこで士郎がギルガメッシュに一発入れるだけで印象は全然違うんですけどねぇ。
もちろんこの時点の士郎はサーヴァントもいませんし、魔術師としても問題外の実力ですからギルちゃんに対抗する術もないのですが、そこを何とかしてこそカタルシスも得られるというもので、創作者の腕の見せどころではないかと。
次回にそういう展開を見ることができるとも考えにくいのですが、ほんの少しだけ期待してみることに致します(笑)