四月は君の嘘 第11話『命の灯』

コンクールは終わり、公生はピアノに向き合う事を改めて決意した、というお話。
演奏家にとって正確であることが最上であるならば機械が取って代わり人間が演奏する必要は早晩なくなってしまうでしょうけど、多分いつになってもそうはならないでしょう。
人間の感情を「乗せる」という言い方は抽象的ではございますが確かに存在するものでございますし、だからこそ人は様々な演奏家やオーケストラを聴きたがるのでございます。
今の公生にはただ一人の観客しか見えておりませんが、彼が立ち直り新しい地平に向かうきっかけとしてはそれだけで十分でございますね。
女の子のために。
中学生の彼にとってこれ以上の「動機」は大き過ぎましてまだ不必要。むしろ他の動機では作品序盤のバランスが壊れてしまうかもしれません。必要でありながら最低限。良い動機を用意したと思います。
喩えとしての蛍。
ああ、かをりは蛍のように生き急いでいるのですね。人の心に記憶となっていつまでも輝けるよう。…公生はまたも絶望を味わうのかもしれませんが、それは次のシリーズで。
2クールあっても結末までは描かれないでしょうけど、此処で終わるよりはマシってもんですよ!(笑)