蟲師 続章 第十六話『壷天の星』

夜だけが続く広い屋敷に一人で暮らす少女・イズミ。そんな彼女の元にギンコが訪ねてきて、というお話。
冒頭だけを見て座敷童なんだろうなと考えましたが、…それだと「百鬼夜行抄」だよなぁ(笑)
蟲そのものではなく光脈に惹かれてしまった少女のお話だったのですが、還って来てイズミは幸せなのか、それともあのままの方が幸せだったのか考えさせられました。
ただ彼女自身は現実が嫌で逃げ込んだというわけではなかったので、彼女を待っている人たちの元に還って来れたのはやはり幸せなのでしょうね。
埋められた井戸から湧き出る蟲に触れそうになった場面で思わず「それに触れてはダメ」と心のなかで呟いてしまいましたが、触れることなく手を引いたイズミを見て彼女も感じたことがあったのだろうなと。
人が生きる場所と蟲が生きる場所は実に近いのですが、決して交わってはいけない。美しいものは遠くから眺めて愛でる、それくらいの距離が重要でございますね。