銀河機攻隊マジェスティックプリンス #024(終)『宇宙に散る花』

シモンは「ゲート」を破壊するためにスター・ローズをぶつけることを選択。ウルガルの攻撃からスター・ローズを守るためザンネン5最後の戦いが始まった、というお話。
最終回らしくスタッフのご苦労が見てとれる迫力のある作画ばかりでございました。…ゆっくり休んでくださいね(笑)
さて、この作品最大のテーマ「ヒーローとは」というものに対するスタッフなりの答えは「生き残って皆で笑う」だったような気がします。
どんなに心強い活躍してくれて仲間の窮地を救ってくれたり皆を守ってくれたとしても、全てが終わった後にその当人が不在であったなら共に戦った仲間は、守られた者たちはどう考えるでしょう。
ヒーローに感謝をしたとしても強い喪失感を拭いさる事はできないでしょうから、たとえヒーロー側が勝ったとしてもそれは全面的な勝利とは云えないのではないか。
ヒーローが生き残ることで勝利を象徴する。
監督以下のスタッフはそう考えたのではないかと考えた次第でございます。
そう考えた一つの材料が「ジュリアシステム」でございまして、生存本能を優先するといった発想にそれが表れていたような気がします。みっともなくてもザンネンでも生きて帰ってくる以上に大事なことなんてこの世にはないのですから。
自己を犠牲にしても皆を守るというのが従来のヒーローものの鉄則であったとしたら、(あまりこういった書き方はしたくないのですが)あの震災が監督に「それだけでは幸せになれない」と考えさせたのかもしれませんね。
…モブさんたちは大量に死んでしまいましたが、主要人物はほぼ生き残ってくれまして後味の悪さを回避。
そしてウルガルのゲートは破壊されましたので当座の再侵攻はなくなりましたが、あくまでも「当座」でございましてウルガルの目標が定まったかのような描き方をしておりましたので「次」はやって来るのでしょう。
ただその時がアサギたちが存命中の時代なのかそれとも何代か後の時代なのかは分かりませんが、きっとその時もザンネンだけれど生き残って笑いあってくれるヒーローがいてくれるのだろうと確信しております。
最後までユーモアを忘れないでい作品を作ってくれたスタッフ各位に大感謝でございます。