俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 TV未放送 第16話(最終話)『俺の妹がこんない可愛いわけがない。』

京介と桐乃の恋の終わりと肉親の愛の始まり。
…些か刺激的な内容ではございましたが、概ね上記のような内容ではなかったかという結論に落ち着きました、私の中では(笑)
兄妹(姉弟でも)という関係は身近であり初めて認識する異性でしょうし、そこに疑似恋愛が発生しても何ら不思議な事はございません。と申しますか家族という最小単位の中で様々な経験を経ることで社会性を学ぶことになるのではないでしょうか。
もちろん一人っ子や同性の兄弟であれば、こと恋愛に関してはいきなり実践することになりますが、この作品では異性の兄弟が描かれておりますのでその前提での感想ということで。
そうした通過儀礼を正しく通過していれば事はこんなにややこしい展開を経なかったのでしょうけど、この二人は疑似恋愛を経る前に麻奈実さんの社会常識(笑)で阻止され、またそれが遠因となって疎遠になった結果正しい疑似恋愛の終了を迎えることができなかった、と。
まぁでも成長するに従ってそこは適当(笑)に処理できるとは思いますが、だからといって誰もがそれを納得できる訳ではないでしょうし、少なくとも京介と桐乃にとっては正規の手順を踏んで「終わらせる」必要があったのだと思います。
キチンと恋人になって、その意味を知り、兄妹の関係に戻って行く。
極端な例だとは思いますし、京介の付き合いの良さには呆れてしまうのではございますが、この二人の純粋さは貴重なものでしょうし、だからこそ作者はこのエピソードを物語の幕引きとして描きたかったのではないかと考えた次第でございます。
…結婚式のキスシーンは余計だとは思いましたけどね(笑) あそこはそれこそルパンのように額にキスして夢から現実に戻した方がよかったかもしれません。
兄妹のこじれた関係もこれにて終了。「当たり前の」関係になれたことで二人はようやく社会と向き合う体制が整ったわけで、これからも「人生相談」は尽きないんでしょうけどそれはまた違うお話なんでしょう。幸多かれ(特に女関係を整理しまくった京介氏)と願うばかりでございます。