とある科学の超電磁砲S #6『あたし…みんなのこと見えてるから』

美琴、自分の限界を知り、それでも出来ることをしようと決意したお話。
子供の自分がしたことの結果を見せつけられておりましたが、あの時判断した事は少なくとも間違ってはおりませんし、それ以降の事について「知らなかった」美琴に責任はないのですが、自分と同じ「人間」が「殺されて」行くのを見て黙っていられるほど「大人」でもございません。
しかし直接相手にした「一方通行」さんに美琴の能力では歯が立ちませんので、実験を管理している者たちを相手にしようと決意。ただ「実験内容」の是非はともかく、学園都市が「進化」しようとしていた事まで否定は出来ないような気がしております。
科学の進歩発展に犠牲はつきもので、作中でも語られていた通りモルモットなら受け入れられてヒト型の実験動物なら受け入れられないというのは傲慢じゃないかなぁ、と。
しかし理性では納得できても感情はそれを許すことが出来ない美琴の気持ちは、前回の美琴と「妹」の触れ合いの後ならよく分かる作りになっておりました。「妹」たちは感情の起伏は乏しくても間違いなく「生きて」いるように描かれていたのですから。
良かれと思って提供してしまった自分のDNAの末路をこのままにしておくことは出来ない。ここで徹底的に感情を押さえつけて置くことで、来るべき「爆発」の瞬間のカタルシスが楽しみになってまいりました。
後半の日常描写は、美琴の「帰るべき場所」を確保しておくことで「暴走」してしまう可能性を消す意味があるのかもしれません。