八犬伝―東方八犬異聞― 第7話『約束』

親の仇と荘介に襲い掛かった旦開野だったがそれは誤解であることが判明、謝罪した旦開野は犬阪毛野という本名を明かした。次の日、信乃が持っていた金塊を見つけた村人たちが信乃たちを連れて「ほまち山」に入ると、というお話。
てっきり過去生(笑)の因縁で大きな悪意と戦う物語だとばかり考えておりましたが(もっとも「犬姓」が揃った後にそうなる可能性は捨てきれませんが)、現状では妖による妖交流譚のようでございます。
今回は「猿神」と女医・茜の美しい(?)お話でございましたが、無礼な村人に対する容赦ない仕打ちに作者の本気を見せて頂き幸いでございました(笑)
「神は祟るもの」が基本でございまして、そりゃあ例外的に人間に情けをかけてくれる神様もいらっしゃるでしょうが、それはあくまで例外というのが日本の神様でございます(笑)
最近甘ったるい神様が多い中で本作の猿神様は容赦がございませんでしたし、それを見ていた信乃たちも猿神さまを「退治」しようとしなかったところも好感が持てました、…ヒドイこと書いている自覚はあります(笑)
まあ神様には迂闊に近づかないで適切な距離を保とうといった有難い教訓が語られていたんじゃないかと。
「対決」しない物語がこのまま続いてくれると嬉しいのですが、そんな訳にもいかないんだろうなぁ。