AKB0048 next stage Stage16『アイドルの夜明け前』

選抜総選挙に対する各人の考え方や取り組み方のお話。
この作品を視聴し始めた頃は現実の「AKB」のことを何も知らなかったので、本作と現実との間にある落差につきまして何も考慮致しませんでしたが、最近は色々な話題(笑)につきまして読ませていただく機会も増え、そうなるとここで描かれている「キレイゴト」が本当に「キレイゴト」に感じられまして乗り切れなくなってしまいました、…なんでもかんでも情報を仕入れればいいって事じゃないという見本ですね。
本作はフィクションでございますから現実なんて関係ないという事は頭では理解しているのですが、目指す先が「襲名メンバー」という名の「現実」でございまして、であれば完全なフィクションとも言い切れないような気が致します。
おっさん、フィクションで描かれる「キレイゴト」には何の異論ももたない人間でございまして、それは創作の中で描かれる「キレイゴト」は創作者たちの理想であると考えるからでございます。
現実の世界は「キレイゴト」だけではやって行けませんし、むしろ邪魔になることも多かったりするのですが、だからこそ「理想」を掲げる行為に浸れる「創作」は心の平穏に役立つかと存じます。
この場合、現実と架空世界は完全に切り離されていた方が作品世界に没頭できると考えますと、中途半端に現実世界を引きずる本作は「キレイゴト」を描くよりも「汚い」部分を描きながらそれでも負けない少女たちを描いた方が良かったんじゃないかと。
色々と感動的なエピソードも描かれておりましたが、その度に現実の(と申しましても、その現実自体が作り上げられた虚像なのでしょうが)「AKB」が頭に浮かんでしまいまして、どんどん醒めて行く自分に気付かされるのでございました。