新世界より 第十六話『愛する早季へ』

真理亜から早季へ、想いと疑問が綴られた手紙を早季と覚が読んだお話。
幼年期の終わりといった位置づけの手紙でございまして、全人学校入学時にいた6人の道は大きく分かれてしまった事を示しておりました。
同時に大人たちと子供たちは理解し合えないという考えに(と申しましてもその事に気付いたのは早季たちのグループだけなのでしょうが)たどり着いた絶望感も描かれていたかと。これはこの先に待ち構えている「嵐」を予感させておりました。
色々なことを考えてみたのですがまとまらず。でもここに真実にたどり着き世界の欺瞞に気付いた子供たちがいたことが重要なのは分かりました。いつの世も子供たちだけが世界を見つけることができるのでございます。
真理亜の手紙が読まれている間中、おっさんの脳内で「はしだのりひことクライマックス」の「花嫁」が再生されていた事は内緒です(笑)
あの詩の中の「命かけて燃えた 恋が結ばれる 帰れない 何があっても 心に誓うの」という部分が今回のエピソードと妙にシンクロいたしまして感傷的になってしまいました。
作品はそうしたおっさんの感傷的な気持ちをあざ笑うかのように急展開しそうな不穏な空気に包まれております。