リトルバスターズ! 第14話『だからぼくは君に手をのばす』

「美魚」と「美鳥」のお話完結。
単体としては考えさせられる内容でございましたし、「自分」とは己が意識する事だけでは成立せず、他者にも認識されてようやく世界と関係性を結べる、…主体と客体と申しますかまあ形而上のお話をうまくまとめたのではないかと。
自分というものは自分自身で作り上げていくものだと考えておりますが、しかしこの世界に単独で、美魚の言葉で言えば「孤独」でしょうが、その状態では生きて行けないのも事実でございましょう。
ただその二つを上手く関連付けできない事はよくあることで、世界に自分の居場所を見つけられなくなり一層孤独に陥ってしまうというのは現実でもあろうかと。
美魚が幸運だったのは理樹が居てくれたことなのですが、現実でどう行動したら救われるのかはおっさんにも分かりません(笑)
このエピソードでは理樹が積極的に行動してくれたので上手く行きましたが、美魚もあがいて頂きたかったような気が致しました。
他の人間には西園の分裂した「自我」を発見できなかったのに理樹だけには見つけることができたのは、彼のナルコレプシーという病が世界と理樹を隔絶してしまうから、同じように世界と隔絶された美魚を見つけられたのだと理解しているのですが、もしそうならこの辺の描写を丁寧にして頂きたかったように感じました。…相変わらずの「重箱の隅」でございます(笑)