緋色の欠片 第二章 第13話(終)『永遠(とわ)の誓い』

鬼斬丸を取り込んだドライと玉依姫の加護を得て、守護五家として真に覚醒した拓磨たちの最期の戦い。
最終回と云う事でアクションシーンの作画は気合が入っておりましたし、最終回用のED曲も良い曲でございました。本作はそういう部分では素晴らしい作品でございました。
さて、不満を書こうかな(笑)
最大の不満点は多分この作品の成り立ちそのものに関わっているので、文句を言っても始まらないだろうと自覚しております。
つまり「ハーレムもの」のゲームが原作ですので、登場する男性キャラを万遍なく公平に扱わないと原作ファンを怒らせてしまうでしょうし、それは避けなければならない最優先事項(笑)ではなかったかと考えられるからでございます。
そういった事情を考慮すればこうした構成になったのも致し方ないと思うのですが、「メディアの違いを理解せよ!」という至言を思い出しますとそうとばかりは、ねえ。
たとえば「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」はキャラ立てに成功していたように見えましたが、…確かにジャンルが違いすぎるので一様には語れないのですが、もうちょった何かやり様はなかったのかと残念なのでございます。
もし誰かひとりの「ルート」を固定して構成する事が可能であったなら、各人を深く描く事も可能だったでしょうし、敵サイドにしても同様で、アインの悲しみというものやアリアの生い立ちについても深く語れたのではないでしょうか。
総じてキャラが軽く扱われていたように見えまして、それもこれも「万遍なく」という制作方針(…いや、あくまで憶測なのですが)に起因していたからでしょうし、本当に残念でございました。
ゲームを原作にしたアニメは今も多く作られておりますが、ラノベと比べてなかなか上手く行かないように感じられるのはその辺なのかもしれません。
セールスが大事ななのは理解できますが、それは原作のセールスなのかアニメ自体のセールスなのか考える時期に来ているんじゃないかと、最終回を視聴した直後の「脊髄反射」の感想でございます。