ヨルムンガンド PERFECT ORDER #23『ウォーモンガー』

ココ、本心を明らかにしたらヨナくんに振られゃったでござるの巻。
ココは世界を呪い、いえ、一番呪っていたのは自分自身なのでしょう。生まれ落ちた先が武器の売買を生業とした家庭であり、その事に対して自分の意志では何もできないでいたこと。売り買いされた武器で死んで行く大勢の人に対して無力な自分。あらゆるものを呪っていた時、自分が手にした血塗られた金で世界を変えられると知ったココの喜びは想像に難くございません。
70万人の犠牲者を出しても億単位の犠牲者に比べれば些細なことという計算は正しい、…計算はね。それは「数字」であってその「数字」が一人一人の積み重ねであることに意味があるのですが、もうココはそのことに意味を持たせないように考えているのかもしれません。
…男の自分はそういう事を考えたのですが、女性のココは「死んだ人間くらい世界中の女やちが生んであげる!」と考えたかもしれないと妄想(笑)
ココの行動に世界制覇などといった野望は存在しておりませんで、目指すはあくまで世界平和。そこに女性ならではの意味があるように思えるのですが、さてどうなんでしょうね?
大人のレームたちはそういうことも理解、と申しますか自分を納得させられるだけの人生経験があったのでココに従う事も厭いませんでした(というか、面白い世界に変わるんじゃないかという酔狂かな?)が、まだ子供のヨナくんにはそんな理屈は受け入れることができず出奔、と。
行き先がキャスパーの処というのが良い!(笑)
このお方もある意味ココと同じように自分をも呪っているのかもしれませんが、彼の場合男性らしい現状把握と諦念からこの世界を変えるなんて大それたことを考えず、あくまで人生を楽しもうという刹那主義の権化のような男(笑)に見えまして、そういった人間のそばで「世界」を見る行為はヨナくんの人生経験には必要でしょうから。
次週最終回、ヨナくんの明日はどっちだ!(笑)