中二病でも恋がしたい! Episode XI『片翼の堕天使(フォーリン・エンジェル)』

おっさんは綺麗な光の帯を見て「あれは車のヘッドライト」という六花より「不可視境界線!」と考える六花が好き。綺麗な石を「魔導石!」と目を輝かせる六花が好き。
今回のエピソードはここ数年の間に観たアニメの中で一番切ないエピソードでございました。…登場していたキャラが全員悲しそうな表情を浮かべてしまうアニメなんて観たかねぇんだよぉ!!(笑)
ということで「中二病」を卒業した六花のアレコレ話。
この作品で描かれている「中二病」というものが真正のソレであるかどうかはともかくといたしまして、少なくともスタッフは「症状」そのものの是非について描いているのではなく、六花というキャラにとっての症状、…個別の事案についてのみ描かれております。
さて、その六花の症状なのですが、確かにアレを間近に見せられたら引くかもしれませんが、それは六花の妄想が常軌を逸しているからではなくて、人は誰しも自分の理解が及ばないもの、自分と価値観が違うものに対して拒絶してしまうからでございます。
かつて男の髪が長いというだけで、ロックを好きというだけで不良扱いされた時代があったそうですが、それに類似した事は大昔からあったはずで、この作品の六花もそうしたものの延長線上ではないでしょうか。
で、拒絶される異物として六花を眺めますと、結局周囲の人間は自分の平穏のために六花の妄想をやめさせようとしているとしか見えないのでございますよ。
…確かに彼女は父親の死は受け入れなければいけないかもしれません。でもそれは今すぐである必要はないはずでございます。人は皆違うのですから、心の傷を癒すまで時間を掛ける必要がある人もいるのですから。
それとは別に一番上で書いた通り、人とは違った風に世界を見ることができるのは一つの才能でございましょう?それのどこがいけないというのか!!
さて、次週は最終回でございますが、私といたしましては彼ら彼女らの明るい笑顔で終わることを期待しております。…花田先生頼みますよ、本当に(笑)