人類は衰退しました  第12話(終)『妖精さんの、ひみつのおちゃかい episode.2』

「わたしちゃん」が恙なく学生時代を過ごせたのも「1f」のお蔭でございました、というお話。
作中子供の心の闇が恐ろしく描かれておりましたが、なに人間なんて大人になったって一皮むけばこんなもんですよ(笑)
ただ子供から大人になる過程で人間は「理性」というものを身につける訳でして、その「理性」でああした「本能」を自分自身で抑え込む術を学習するのでございます。
その「理性」を身につける場所が学校でございまして、多種多様な人とのかかわりの中でゆっくりと確実に各人が学ぶのではないかと。
あの異常者(笑)たちも卒業して行く頃には愛すべき先輩でございましたし、巻き毛ちゃんも本当の涙を流せるように成長したと描かれておりまして感動。
そしてコミュニケーション能力が低い「わたし」ちゃんも異常者たちとも付き合え、卒業式には涙していたのですから学校というのは知識を学ぶだけの場ではないということでございましょうね。
それもこれも「わたし」が出会った妖精ちゃんのお蔭だったと。
こうして今回だけ観て妖精ちゃんがどういう存在なのかと考えますと、衰退してやがて消えゆく人類の優しい葬送者のような気が致しました。人類が最期の瞬間まで心穏やかに豊かに逝けるよう見守ってくれる存在。…そんな事はないか(笑)
あちらこちらで情報を収集いたしますとアニメは原作をかなり割愛しているそうなのですが、まあアニメ版だけ視聴しもそれほど理解に苦しむ部分はありませんでしたので(その代わり原作とは違った理解の仕方をしているとは思いますがw)上手く映像化していたように思います。
この辺は岸監督以下制作スタッフ皆さまの頑張りのおかげでございましょうね。是非同じメンバーで2期も製作して頂きたいと願っておきます。
面白い作品をありがとうございました!