アクエリオン EVOL 第26話(終)『LOVE』

大団円。
河森監督の作品に共通するものは「愛」と「歌」(印象)でございまして、それはどちらも人が生きる喜びを象徴しているから描いているのだろうと考えております。
多分その扱いが一番うまくいったのが「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」で、「愛」だけであれば「天空のエスカフローネ」でございましょう(異論は認めます)
この辺はまだ監督はテレもなく正面切ってテーマを扱っていたように見えるのですが、最近の作品群は自身に期待されるものに応えようとするあまり、サービス精神が暴走しているような印象を受けてしまうのでございます。
視聴者に楽しんでもらおう、スポンサーにも幸せになってもらいた、その気持ちは大変よく伝わってまいりますし、その職人気質故に監督依頼が切れる事なく作品を送り出しているのでございましょう。
ただ上でも書きましたし初期の感想でも書きましたが、テーマに対して正面から向き合うことをテレた挙句笑いに走ってしまっているのがなんとも残念なのでございます。
今時正面切って「純愛」を描いたところで「受け」が悪いと考えているのかどうかは知りませんが(笑)、最近の監督の作品は「寸止め」と申しますか「中途半端」な印象が拭えないでのでございます。
本作も楽しんでもらおう、難しいことは考えないで結構という姿勢と気持ちは十分に伝わってまいりましたしそれで十分なのかもしれませんが、う〜ん山本裕介監督作品として視聴しているのでしたら問題のない出来だと思うのですが、河森監督の名前がクレジットされているだけで過剰な期待をし過ぎているのかもしれませんね。
作画に関しましては全く不満はございませんでしたし、CGに違和感もほとんど感じまなかったのはサテライトの蓄積があればこそでございますね。
次回作には本気の河森監督のお仕事を見せていただきたいものでございます。