氷菓 #1『伝統ある古典部の再生』

省エネを信条とする折木幸太郎は姉の命令によって廃部寸前の「古典部」に入部する事になった。部室を訪れるとそこには千反田えるという先客がいた、という初回。
やはり京アニの表現力は頭抜けてていると圧倒されてしまいました。動くとか動かないとかの問題ではなく、どう動かすことがこの場面に必要なのか、どう動かすと一番効果的なのかということに気を配っているからなのかもしれません。
心理描写の場面、幸太郎がえるに一瞬で「からめ捕られた」場面での描き方も見事でございまして、画を観ているだけでも十分満足できるのでございますが、作品内容もなかなか。
事前情報では「青春学園ミステリ」ということでしたが、なるほどこれもミステリですよね(笑)
なにも殺人事件や財宝探しだけがミステリではなくて、日常の些細な謎もミステリである、と。ある意味で今回のような「ミステリ」のネタだけを抽出したかのようなお話になり、ミステリと共に幸太郎の「灰色」な青春はどのように色付いて行くのか非常に楽しみでございます。
…それにしても「古典部」ってなにをする部活なんでしょうねぇ。