UN-GO 最終話『私はただ探している』

海勝麟六への嫌疑が晴れて事件は解決、別天王は因果に喰われて新十郎は日常へ、というお話。
と申しましても新十郎の日常とは「探求の日々」でございまして、それは終わる事のない旅なのかもしれません。
新十郎が「見つけ出す」ものは事件の犯人などではなく、その事件を引き起こしてしまう人の心の醜さや弱さ、そしてそれらを取り除いた後に残るその人の本当の美しさ。
問題なのは人の心の中には本当にそんなものがあるのかどうか新十郎には分からない事でございます。
それでも新十郎はそれがあると信じたいる、信じたいということなんでしょう。答えの見えない探求のなんと孤独なことでしょうか。
それでも人は人を愛さずにはいられないから孤独に耐えても答えを探して彷徨うのでございまして、新十郎の魂が救われる日が来ると私も信じております。
一つの謎を新十郎と因果(と風守)が延々と探しながら、人の心を覗き見て絶望したり希望を持ったりしてくれた方が、もっとテーマを深く描けたような気もしますが、娯楽作品として作っている以上この辺が限度かもしれませんね。
といったように筋立てに多少不満も残ったのですが、まあ週一のアニメというフォーマットでございますので、いかに會川先生とはいえこれ以上は無理でしょうね(笑)
なんにせよ、エピソードゼロを視聴いたしませんとこの作品は(私の中では)完結いたしませんので、レンタルされるまで待つことにいたします。