輪るピングドラム 24th station(終)『愛してる』

…「宮沢賢治」と縁のない生活を送って来たおっさんにも「これは幾原版『銀河鉄道の夜』です」と分かるようにラストシーンで子供になった冠葉と晶馬に語らせてくれるなんて幾原監督は優しいなぁ。
と、元ネタが分かったところで状況は変わりません、だって基礎素養がないんだもの(笑)
それは兎も角。
視聴終了して3日経ちましたが、感想としては単純に「面白かった」だけで十分なのかもしれないのですが、それですと何かこの作品を提供して下さった幾原監督に失礼なような気がいたしまして色々と考えてみたのですが、未だに消化不良を起こしておりまして感想が書けません(笑)
もうストレートに「大切な人の未来を守るために努力した若者の物語」と書こうとしたのですが何か違いますし、かと申しまして深読みしたからといって簡単に正解にたどり着けるような作品とも考えられませんし。
たったひとつだけ確かな事は、作品が幕を降ろした時胸を締め付けられたあの感触だけでございました。…それを言語化できない自分が腹立たしい。
この作品の場合、時間を置いて再視聴して味わうことで、現在見えていないものが見えてくる可能性が高いと思いますので、その時まで物語の解釈は保留いたします。
ただ、
こうした混乱をさせてくれる作品は嫌いではありません。ましてそれが現在のアニメが置かれた状況の中「オリジナル」であったことに驚かされると同時に、それを生み出して下さった監督以下スタッフには感謝の言葉しかございません。
ですので今の望みはただひとつ、
幾原監督はもっと仕事をするように!(笑)
…この監督を遊ばせていてはいけません。