gdgd妖精s(ぐだぐだふぇありーず) 最終話「終わりなき追憶の彼方に〜Eternal〜」

あれから10年、三人の妖精がお喋りを楽しんでいたテラスにはコロコロしかいなかった。ピクピクは死にシルシルは消えコロコロも魔法力をほとんど失ってしまった世界、コロコロはもう一度あのころを取り戻そうとしていた、というお話…、そんな訳はありません(笑)
分類といたしましては「夢オチ・妄想オチ」に属するお話でございましたが、これまでに見せてきたど〜でもいいエピソード(笑)を「伏線」として拾いまくって再利用したところにセンスを感じましたよ。
しかもOPについたニコ動のコメントの「遺影」というものまで取り入れる辺りは、媚びてるとも取れますが「拾っている」ともとれる訳でございまして、おっさんといたしましては制作者のアンテナの広さ、感度の高さを褒めておきたいと考えております。
「笑い」というものは…、いや笑いに限った事ではないですね、感受性に訴えかけるものはすべて受け手側の「好み」に落ち着きますから、単に波長が合う作品ということになりますが、おっさんはこのグダグダな作品が大好きです(笑)
本作では取り立てて目新しいですとか過激な笑いがあったといった事は無かったのですが、ボケてツッコんで飛躍して落とすといった漫才の基本を丁寧に作っていたと思います。
ローポリの3DCGの可愛らしさと内容に含まれる僅かばかりの「毒」がいい塩梅で混じりあい、低予算のCGでもセンスさえあればなんとかなる事も証明してくれましたし、…もっとも芸達者な声優さんの力による処が大きかったのも事実なんですが(笑)
まあ「アニパロ」が多かったところはマイナスなのかもしれませんが、そもそも本作は深夜も深夜に放送されていた作品の上、ニコ動でこの作品を視聴している時点でアニメファンしか観ていないことが前提でしょうから、メインターゲットが喜びそうなファンサービスと考えれば、その選択は正しかったのでしょう。
細かいネタの数々を仕込む辺りも制作者のファンサービスだったのでしょうし、おっさんといたしましてはこの怪作に最大限の拍手を贈りたいものでございます。
…ただなぁ、この低予算の作品でも「客」を喜ばせることが出来るのなら、何も金をかけなくてもとテレビ局やスポンサーが考えないかと少し心配。
上でも書きましたが、あくまで「菅原そうた」「石舘光太郎」といった「センス」のある人が作った場合のみ有効な作り方であることを書き残しておきます。