ベン・トー  #11『ポカリスエット 125kcal』

次の土用の丑の日に、スーパーオードリーではハーフプライスラベリングタイムには出来立ての国産うなぎ弁当が半額で提供される。狼たち各々の因縁とプライドを賭けた最後の戦いが始まろうとしていた、というお話。
ということで、物語はいよいよ最終局面になりまして全ては次週になりましたが。
この作品を視聴しておりまして「最後はどうするんだろう?」という疑問を持っておりました。重要なのは半額弁当という日常の延長でございまして、それは日本全国のスーパーの片隅で毎日繰り広げられているごくありふれた光景(?)に過ぎません。
…いやまああんなバトルは当然ありませんが(笑)、半額シールを待つ者たちの虚々実々な駆け引きというものは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。ちなみにおっさんが若かりし頃の主戦場、今は亡きダイエー新潟店地下一階総菜コーナーではございましたよ?(笑)
戦いがインフレをおこしても、争うべき半額弁当はインフレを起こしようもありませんし、そもそも豪華な弁当を争うというのではこの作品の根幹が揺らいでしましますからそれは出来ません。
「根幹」というのは、知力体力誇りに信念、そういう己の存在全てを賭けて勝ち取るものがあくまで半額弁当という取るに足らないものであるという事でございます。このアンバランスさがこの作品を成立させている「根幹」なのでございます。
しかし最終回には「華」が必要でございますし、さりとて作品の根幹を揺るがすようなものは用意できませんし、さてどうしてくれるのかと考えておりましたが。
なるほど、うなぎ弁当か、しかも国産!(笑)
いやうなぎが華になるのかと問われますと…。なるんだよっ!だっておっさん今年はうなぎ食べてないし!!食べたかったけど!!!(笑)
…納得の最後の獲物でございますね。
前々回のラストで仙がくしゃみをしておりましたが、あれ伏線だったのですね。ということは前回オルトロスに負けたのも体調不良が原因なのか。しかもそのことを言い訳にしないのは氷結の魔女の狼としてのプライドなのでしょう。
このプライドというものが次週の、と申しますよりこの作品最大の見せ場に力を与えてくれるでしょう、楽しいなぁ。
そしてオルトロスを破った「ヘラクレス棍棒」が悪い石田さんてことはまともな戦いではなかった事も簡単に想像できました。石田ボイス恐るべし(笑)