UN-GO 第6話『あまりにも簡単な暗号』

新十郎が今回暴いたものは「嫉妬」であり、誰もが持っている「猜疑心」を少しだけ刺激すれば人は簡単に悲劇に突き進んで行くというお話。
そしてそれを促そうとしていた「もう一人の新十郎」らしき「小説家」登場、と。
「探偵は一番最後にやって来て、全てが終わった時に推理を語る」(意訳)とは言い得て妙でございまして、世の中の推理物はほとんどこれですよねぇ、誰も救えていない、と。
そう考えますと、それが語られたこのエピソードで矢島一家は誰も死なないで事件が終わったというのは皮肉が効いていたと申しましょうか、會川先生の人の悪さが全開だったと申しましょうか(笑)
「風守」の役割はチートなのですが、彼(彼女?)の存在があるから描いておかないとならないけれど無駄に時間が取られてしまう描写をショートカットできるのですね。この辺のキャラ配置(というか再利用?)は上手いです。
暴く事で起こり得た悲劇は今回は回避できましたが、「小説家」との対面は新十郎にどういった変化をもたらすのでしょうか?…回を追う毎に面白くなってまいります。