神様のメモ帳 Page.11『ぼくのかけら』

「エンジェル・フィックス」編、第2話。
先日コメント欄で教えて頂いた通り、彩夏生存。…まああれで生きてると言えるかどうかは別問題なのですが。最終的に目覚める方に1ぺリカ(笑)
個人的には彩夏が安易に死ななかった(殺されなかった?)事につきましてはホッとしておりまして、それは11話のここまで彼女を使っておいて、作品を盛り上げるためだけに退場させる手法に納得がいかないからでございます。
もっとも、前回の感想でも書きましたが、このエピソードが原作同様一番最初に使われておりましたらそれはそれで「こういう作品なのだ」と納得はしたと思うのですが。…本当に原作の一巻に収められているエピソードなのか、真偽を確かめないで書いておりますので違っていたら謝罪いたします(笑)
ただこの作品の場合、暗黒小説と申しましょうか、世間の裏面を描いているにしては全般的に甘さがあるのがジュブナイルの限界を感じられるのも事実でございまして、感情的には上記のように彩夏が生きていて嬉しいのですが、作品としては殺してしまわないとナルミの怒りや悲しみ、絶望というものを効果的に表現できないんじゃないでしょうか?
少年であるナルミが知らなかった世界、知ってはいけなかった世界に足を踏み入れ、そこで「くそったれの世界」を知り道に迷う時、その世界のことを嫌と言うほど知っているアリスの存在が救いになると思うのですが。
アリスという道しるべを用意する事でナルミは危うい世界を綱渡りしながらも転落しないで踏みとどまることが出来る。
そう言う作品であれば、どんな残虐な描写でも、どのような不条理が描かれていても(胸は痛みますが)受け入れられるんじゃないかなぁ。
一方で厳しい現実(犯罪)を描きながら、もう一方は綺麗事(抗争になっても4代目の手は汚れないとか)で済まそうとしているのを見ちゃいますと、これまた上記の通り「ジュブナイルラノベ?)の限界」を感じてしまうのでございます。