夏目友人帳・参 第六話『人ならぬもの』第七話『祓い屋』

夏目と祓い屋の的場一族の対立のお話。
本作は原作もアニメも大好きなのですが、「的場静司」が登場するお話だけはどうにも苦手でございます。
夏目は幼い頃から「妖を見てしまう」ことで世間から離れて生きてきたのですが、藤原夫妻に引き取られ、田沼やタキと知り合い、賑やかな同級生と接しながら「人」の世界へと戻っている過程におります。
まだ完全に「人」の世界に溶け込んでいないのは祖母・レイコの残した友人帳の存在もあるでしょうし、なによりニャンコ先生を始めとする「妖」の世界に別れがたい「何か」を夏目自身が感じているからでしょう。
それでも夏目はゆっくりと、穏やかに、優しい人たちの居る「世界」の住人になろうとしている。
でも人間の世界は綺麗なものばかりではなく「醜さ」も存在している。その象徴として作者は「的場」を用意しているのでしょう、夏目が住もうとしている「人」の世界はこんなにも悪意が満ちているのだと。
…という理解はしているのですが、傷ついていた夏目がやっと手にした「安らぎの場所」なのですから、その「魂のリハビリ」の物語だけで良いじゃありませんかっ!!(笑)
この穏やかで儚くそして美しい物語に人の悪意や醜さが混ざってしまう事への拒否反応が、わたしが的場を受け入れられない原因なんでしょうねぇ。
次回は子ぎつねのお話ですか、ああっ楽しみだなぁ…。