へうげもの 第十五話『時代は変わる』

物語といたしましては信長の時代から秀吉の時代への移行を描いたお話でございました。
今回左介が本能寺の真実を知っている事を知った秀吉が、自らの口からその事を左介に伝え、自分に仕えるよう強要した処がメインでしたが、この場面を始めとした画面の緊張感が凄かった。
この作品は「心理劇」といった趣でございまして、あまりアニメ向きとは見えなかったのですが、今回のようなカメラワークや間、色彩の変化で緊張感を高める手法は実写だと陳腐に感じてしまうと考えますし(もっとも実写なら違った演出手法でやれそうな気もいたしますが)、その意味ではアニメ向きなのかもしれません。
動かない、動かさない事を逆手にとった演出は本当に面白い。
左介。
宗易の「渋い」に節操もなく感化されたところが可笑しい。まあこの辺ははっきりとした自分の「価値観」がまだ固まっていないという事なんでしょうね。
そして過去の自分の「趣味」を見て赤面する辺りは、過去の自分の言動に赤面する「オタクさん」と通じるものがあると存じます。…えっ、私?もちろんあるに決まってるじゃないか―!(笑)