バカとテストと召喚獣 第9問『キスとバストとポニーテール』

変態姉さん・玲が独り暮らしをしている明久の身辺調査に帰ってきたお話。
9話まで視聴してきまして本作は良く言えばバラエティに富んだ内容、悪く言えばまとまりに欠けるといった印象になります。
おっさん年寄りですから引用する作品が古くなるのは勘弁して頂くとして、この手の作品のマスターピースは「うる星」と信じて疑わないのですが、あれが優秀だったのは(アニメの)作り手が如何様に暴走しようとも、そしてあらゆるジャンルの作風を模していたとしても、たった一点揺るぎないものが存在していたからだと考えております。
そして作り手もその事を知っていたからそこだけは全てのエピソードに貫かれておりまして、だからこそバラエティに富んだ内容でも「うる星」として成立していたのだと。
それはあたるとラムの追いかけっこ、たったそれだけの事ではございます。
本作に足りないのはそこでございまして、毎回明久と彼を取り巻く人びとの異常で楽しい日々(?)が描かれておりますが、それらのエピソードを繋ぐ「鼎」が足りないように思えてなりません。
本来であればそれは「召喚獣を使っての勉強戦争」ですとか「明久と瑞希・美波の恋のさや当て」などが担うべきなのでしょうが、どうもその部分が弱すぎるように感じてしまうのでございます。
今回の玲と明久の姉弟関係の「良い話」も、単体として視聴しますと問題なく楽しめたのですが、このシリーズの中に入れた時、果たしてどれ位意味のあったものかと考えますと些か残念な結果だったかと。う〜ん。