夢喰いメリー 第4話『夢喰いメリー』

夢路の所属する文芸部の部長・星野鳴がクリスという夢魔に体を乗っ取られそうになったお話。
相変わらず「傘」ですとか「空き缶」ですとか「空」ですとか…、「それらのモノが意味するものは」ですとか「このカットで表現しようとしている意味は」など、頭を使い始めますと際限がなくりそうなアニメでございますねぇ(笑)
先週も書きましたが、普段そうした事を意識しない「グータラ視聴者」なのですが、山内監督の作品には自然とそういった事を考えさせる「力」と申しますか、「魅力」があると書き記しておきます。
さて本編。
めぐり合わせが悪かったと言ってしまえばそれまでなのですが、鳴にとって折角主役(笑)のエピソードでございましたのに、残念なことにお話の焦点は夢路の決意とメリーとの関係構築の方に当ってしまっておりました。
鳴がクリスに惹かれた理由、美しくも儚い文学に心を奪われ、けれどそれを抗う事も出来ず、理解されない自分の心を理解してくれそうな「異性」との出会いを求めて…、といった部分を深く描いて頂きたかったのですが、まあそれですと「地味」に過ぎますね(笑)
多くの視聴者がこの作品に何を求めているのかは分かりかねるのでございますが、少なくとも山内監督の関わった最近の作品を眺めておりますと、方向性といたしましては「心のアクション」のような気が致しますので、地味になっても仕方がないような。
最後のカットの「メイド服のメリー」は、そうした不満のガス抜きとして山内監督最大の妥協(サービス?)のように見えました。