テガミバチ REVERSE 第三話『アジサイ色の絵テガミ』

いつものようにテガミを届けたラグは、その屋敷の主人レイから彼女宛に届く絵テガミの差出人を探してほしいと頼まれる。ラグは絵テガミの中からヒントを探して奔走するのだった、というお話。
今回も原作のあるエピソードでございまして、お話の構成には全く問題がございませんでした。…アニメを観てからマンガを読み返したのですが、ほとんど脚色もなく作っておりましたねぇ。
これはこれで良かったのですが、なんというか…。
マンガを読むという行為におきまして、作中の時間の経過は唯一読み手が支配できる部分だと考えております。一方アニメにおきましては「動く」「色が付く」「声も付く」「音も付く」というものと交換にその部分を制作者に委ねるしかなくなってしまいます。
コマとコマの「間」は一見大した事がなさそうに思えるのですが、ある意味その「間」にこそ作者が伝えたいことが詰まっている、非常に重要な要素だと考えております。
今回のエピソードでは、上記のように原作をそのままアニメにしておりましたが、結果的に時間の「流れ」が平坦になっているように見えてしまいました。
キミドリのレイへの想い、レイの故郷への想い。
そういった重要な部分では(心象的な)時間がゆっくりと流れるような演出が欲しかった。…「メリハリ」という事でございますね。神戸守さんが担当した特別版では出来ていたのですから、このスタッフでも出来ない事はないと思うのですが、どうなんでしょうねぇ。
次回も原作アリのエピソードでございます。