HEROMAN EPISODE#16『DECISION』

逃亡編終了。
スクラッグ編の時はスクラッグに「恐怖」が足りないと感じておりましたが、この逃亡編では悪役たるドクター・ミナミに「狂気」が足りなかったように見えました。いえ狂気以前に悪役として役者不足だったかもしれません。
そうならそうで、コメディー要員としてありえない派手な武器を駆使してヒーローマンを追い詰めるなり、お約束の「この次はみていろ！」といった口上を残して政府に捕まることなく逃亡するとか。
今回も作画やレイアウトでは見所がございましたので、余計に本編の煮え切らなさが浮き彫りになっていたかと思いました。
で、つらつらと「この作品はどのくらいの年齢層を対象に作っているのだろう？」という事を考えてしまいました。
小学生相手ならヒーローマンにもっと飛び道具や見栄えのする技を使わせて「格好良い！」と見せた方が宜しいかと存じますし、ハイティーン向けならば設定や背景に凝ったり、心情描写に力を入れた方が適切のような気がいたします。
少なくとも大統領がガッツポーズするような描写はどちらの層にも受けないんじゃないかと。それよりもあのダムが決壊してそれをヒーローマンがなんとかする描写の方が必要だと思います。
どちらの路線を選択するかは制作者のお仕事でございますし、どちらを選ぼうと楽しいアニメになるんじゃないかと考えますが、現在のようなどちらも選んでいるような状態は作品にとりまして残念な状態なのかもしれません。
個人的には「明るく楽しい」という路線の方がキャラデにはあっているように思えるのですが、ここからの転進は難しいでしょうねぇ。