会長はメイド様 第8話『美咲、雅ヶ丘学園へ』

虎の悪巧みが明らかになった事と、美咲を引き止めるために星華の生徒が一致団結したお話。
「ラブコメ」にまだはたくさんの良い所や可能性があると思うのですが、一方で時代に取り残されてしまった部分があると思います。それは「どんなに魅力的な主人公や設定が作られたとしても、最終的に王子さまがお姫さまを救ってくれる」という部分でございます。
いや、そこを否定したらそもそも「ラブコメ」自体を否定することになるという事は分かっているのですが、21世紀を迎えてもこの呪縛から逃れられない展開を視聴しておりますと、ねえ。
もっとも思春期の(あるいは「恋に恋する」思春期前の)女子にとっては、常に初めて遭遇する作品なのかもしれませんので、奇を衒った作品よりもオーソドックスな展開の作品の方が宜しいのかもしれませんし・・・、おっさんがとやかく言う事じゃないか(笑)
そもそも「ラブコメ」ですから、王子さまとお姫さまの恋の成就という予定調和の支配からは抜け出せるはずも、また抜け出す意味もありませんし。おっさんといたしましてはその道中の紆余曲折を楽しむだけでございます。
その意味では虎のキャラは大事だと思うのですが、壊れっぷりがやや中途半端な印象でございます。もうひとつ突き抜けていただけますと、このエピソードももっと楽しめると思うのですが。
作画や演出のテンポなどは全く問題なく。J.C.STAFFはこういうアニメを作ると安定感が抜群でございますなぁ。