おおかみかくし 第12話(終)『嫦娥町奇譚』

作品そのものの感想は前回分で書きましたので、今回の馬鹿話の感想を、と考えておりましたが、観終えるとこの馬鹿話は作品の掉尾を飾るに相応しいと感じました。
いや、確かにこの馬鹿話であり深い意味があるのかと問われますと自信はありませんよ(笑)
ただ前回までの非日常と申しますか、歳若い少年少女が経験するには余りにも辛い経験を受けて、今回この年齢の彼らが他愛もなく「笑い」合うという展開は「日常への回帰」でしょうし、優しく可愛らしい終わり方ではないでしょうか。
その意味では同じように最終回に馬鹿話を持ってきた「けんぷファー」のような不自然さはありませんし、これはこれで良い終わり方だったと思うのでございます。
ただし、今回のお話をもっと効果的に、もっと活かすために、やはり本編内で「恐怖」が欲しかったかもしれません。
でもそれだと主人公たちが「中学生」という時点で問題があったでしょうし、かといって主人公が青年だった場合、今回のお話は成立しなかったでしょうし・・・、う〜ん悩ましいところでございます。
観終えて人の「業」ですとか「性」を考えさせてくれるところまで行ってくれたらと、その辺が残念でございましたが、大昔観ておりましたNHKの「少年ドラマシリーズ」の味に近かったので、その辺を目指していたのなら成功していたのではないでしょうか。