デュラララ!! #12『有無相生』

上手い!
矢霧誠二の愛したセルティは張間美香でした、と。このトリックを僅かでも疑わなかったのは、本作の世界が胡散臭い雰囲気で覆われていて、登場している人物たちがそれに輪を掛けて胡散臭いからでしょうねぇ。「なんでもあり」と視聴者(読者)に思わせた時点で創作者の勝ちでございましたね。
帝人に対する臨也の説教。非日常も住んでしまえば日常、と。希望といたしましてはそのあやふやな境界に止まり続ける人物が欲しいなぁというものなのですが、それは帝人が演じるのかな?
「変わらない日常」というものの凄さもあると思うのですが、それですと物語が展開しないか(笑) このエピソードで私の中では本作の主人公は帝人と確定いたしました。
物語といたしましては綺麗にまとまったように思えますが、物語はまだ進行するようでございます。そうですよねぇ、矢霧製薬の「人」集めの理由も開示されておりませんし、途中で登場した「あやかし」のような少女もおりましたし、なにより臨也がどこまで行くのかも見たいですし。
この作品がどこへ向かっているのか、どこを目指しているのか。よく出来たお話は全く先が見通せないもので、この作品も現時点では着地点の見えない面白さでございます。・・・ネット配信の次回更新日は再来週ですか、生殺しだなぁ(笑)