戦う司書The Book of Bantorra第23話『脱獄と道具と砂漠の菫』

 新たな楽園管理者になった「ミンス」は神溺教団の組織体系を変えよう(?)としていた。新しい「真人」にはこれまでのような己の「欲望」に忠実な人物ではない、純粋な心の持ち主を選ぼうとしてひとりの老人に注目したが、時既に遅し、その老人はミンスの前で息絶えていた。
 その老人こそが三代前の代行・マキアだった。かつて彼が「天国」を滅ぼすために「道具」として用意したのは「チャコリー」と、そして「ハミュッツ」だった。彼女たちは時を経て再び対峙することになりました、というのが大体のあらまし。
 ここまで観てきまして、キャラの配置や仕掛けに無駄が無いことに感心しております。ただ「観返す」という作業がアニメの場合、特にTVシリーズで長くなってまいりますと難しい…、いや面倒と言うべきでしょうか。
 まあ、大筋に関してそんなに複雑ではありませんから「ああ、そんな話があったよね…」といった漠然とした認識でも構わないのですが、細かい描写やワンカットだけ写っていた絵が後になって重要だったりいたしますと確認のしようが。この作品に対してはあまり良い視聴者ではなかったなと少し反省。もう少し集中して観なければならなかったのかもしれません。
 チャコリーとハミュッツの関係などは今回だけではなんとも言えず。この辺は「章単位」でひとつの物語に仕上がる作品でございますから問題はありません。ただ、そろそろ終章ですのでキャラ勢揃いといった趣で、徐々に緊張感が増して、…来たのかなぁ(笑)
 今週の注目は新しい楽園管理者に選ばれた「ミンス」でございました。何故彼だったのか。「天国」がこれまでの楽園管理者の持って来た「食事」に飽きて嗜好が変わったと言う事なのでしょうか。この辺もこれから先に説明があれば嬉しいのですが。