テガミバチ 第九話『泣き虫少年の誓い』

 シルベットの元へ戻ったラグは、ゴーシュの残した心弾銃「夜想曲(ノクターン)第二十番・心弾カスタム」に自身の心弾を打ち込んだ。そして二人はゴーシュの想いを知る事となった、というお話。
 「泣き虫少年」とはラグのことであり、泣き顔が印象的でそれがラグの個性として描かれている本作ではございますが、ここへ来まして彼の泣き顔とは「人のため」であって、自分自身のことでは泣かない少年になっていたことに気がつきました。・・・今更なのですが。
 一話から「ピーピー」泣いていた彼が変化、というより成長したのは二話でゴーシュと別れたときでございましたね。「君はもうテガミではなく一人前の男だよ」というゴーシュの台詞の意味に早く気がつくべきでした。
 なりは小さくともラグはあの時から人を思いやる優しい男になっていたのですねぇ。その後も彼は「ピーピー」と泣くものですからすっかり騙されて(?)おりました。
 ゴーシュの過去を知り、その想いを知り、そして兄を思いやるシルベットの想いを知り、ラグは泣きます。泣いて問題が解決する訳ではありませんが、泣くことで心を解放することができるのだと語っているかのように。そして過去を整理するから未来へ歩けるのだと語るように。
 「小汚い泣き顔」などと茶化してすみませんでした(笑)