夏のあらし!〜春夏冬中〜第11話『ハイスクールララバイ』

 潤が目覚めると女性らしい体つきに「変身」していた。戸惑う潤はカヤに相談しようと方舟へ向かったが、そこでは潤の誕生日を祝うサプライズパーティーの計画が進行していた!というお話。
 前回綺麗に終わっておりましたので、あそこで終了若しくはあれを最終回にもって来るというのが正統な物語の幕引きだと思いますが、このエピソードやさらにまだ二話残している事を考えますと、この「日常の中の何気ない物語」こそが本作の目指すところなのかもしれないと思うようになりました。
 ですがそうなりますと「少年と少女の夏」という物語の縦糸は邪魔になりますし・・・、う〜ん。
 しかしもう一歩進んでみますと別の考えも浮んだりいたします。どうも必要以上にアニメの中から何かしらの「想い」「メッセージ」「思想」・・・、なんでも宜しいのですが「読み取ろう」と考え過ぎていろのではないか、ということでございます。
 もちろんそうした「何かしら」があって当然なのですが、単純に「楽しんでください」というテーマを受け手として観ているにも拘らず、深読みしすぎて別の「何か」を、そんなものは無のに、無理矢理探しているような気になってしまっております。
 特に本作の場合前期の内容や、新房監督作品ということもございまして、こちらのアンテナがあさっての方向を向いていた事も否定しきれません(笑) これは新房監督が小賢しい観方をしている私のような視聴者を哂うために作っているのではないかと邪推してしまいます。
 そう考える事自体が既に監督の思う壺なのかもしれません。シンプルな思考で本作を眺めれば「軽いパロディやギャグの詰め合わせ」として楽しめるのかもしれません。・・・もう遅いのですけどね(笑)