バスカッシュ! 第26話(終)『フリー』

 う〜ん、最終回を観終えてすぐの感想といたしましてはこの作品は13話で構成していたのなら、傑作とは申しませんが、それなりに評価される作品になっていたような気がしております。このアイデアだけで2クール引っ張るのは少々辛かったように思えましたので・・・。
 若しくはダンに対抗できる「血圧の高そうなキャラ」を配置していたら違う印象になっていたのかもしれません。そう、ダンに必要だったのは「恋心」を抱いたり抱かれたりする女の子ではなく、反目しあっても一緒に「バカ」をしてくれるキャラだったのではなかったかと。
 以前も書きましたが、本来その役目は「アイスマン」や「ファルコン」「ルージュ」などが担うべきだったと思うのですが、いかんせん彼らは大人だったり女の子だったりとダンのバカを正面から受け止めるには「賢すぎ」ました。
 もちろんそうしたキャラを配してしまうと作品は全く違った様相を見せたでしょうが、少なくともダンが「バスカッシュ!」をし続ける理由(のひとつ)にはなったと思いますし、最後の瞬間まで「伝説?関係ねー!」と叫んでいられたと思ったり(笑)
 いやいや、そんななかったお話でなくとも、「ココの足」を治すという目的を前面に押し出して物語を進めていたのならどうなっていたのでしょう?・・・夢想はどこまでも膨らみます。
 主人公には物語を牽引する力が求められると思いますが、結局ダンは主人公になり損ねてしまいました(少なくとも私にはそう見えました)。主人公の位置に居るダンが、物語の中の数多くのパーツのひとつにしか見えなくなってしまったとき、この作品の吸引力も低下したように思います。
 結論といたしましては「頭の良い方々がバカを主人公にして物語を作って上手くいかなかった」といったところでしょうか。バカを描くときはバカに成りきなきゃあ、ね。