うみものがたり〜あなたがいてくれたコト〜♯009『愛する心』

 巫女に変身できなくなったマリンは再び地上へ戻ってきた。そこで夏音や様々な人たちと触れ合い、忘れていたことや見失ってしまったことを思い出して、というお話でした。
 「好き」という気持ちが光なら、そこから生み出されてしまう「不安」が闇。ふたつは決して違うものではなく、同じものを違う角度から見ていただけ。ですから戦うべき相手はセドナではなく自分の中にある、いえ、そもそも戦うことなどなかったという事なのでしょうね。
 ではどうやって違ったベクトルの感情と折り合いをつければいいのか。これは先週も書いた通り、素直になる以外方法はないわけですが、ここで問題になるのが他者の存在でしょうか。自分の心を他人に曝け出す素直さをどうやって手に入れるのか。
 多分それは勇気で、その勇気を生み出すものは「好き」という強い気持ちで・・・堂々巡りですね(笑) どれだけ強い、大きな「好き」という気持ちを持っているのかがこの問題の解決策のようです。
 今回は暗めの画面でマリンと夏音の不安定な気持ちを表現して、ラスト近くで青い空が開けたところの開放感が素晴らしい効果を発揮しておりました。こういう演出は大変好みでございます。