プリンセスラバー! 第八話『楽園と真実』

 謎の一団に占拠された「有馬ヒルズ」攻防戦。最強メイド軍団(笑) の働きでヒルズ内部を知った哲平は、捕らえられたシャルを救うべく有馬ヒルズへと急ぐのだった、というお話でした。
 「おいおい・・・」とツッコミどころの多かった回でございました。最大の原因はテロリスト集団の行動が一貫していなかったことでしょうか。シャルのところへ行った3人組のうち、2名はお笑い担当なのだけれど、1名は自分の考えを持って行動するシリアス担当。
 有馬に恥をかかせると言いながら、自分たちからは何もしようとしない間抜けさと、ハルトマンを撃ち殺してしまう非情さが同居しているアンバランスさ。前々回までの作品世界を継承するのならばシリアスパートは必要なかったように見えました。
 でもこのアンバランスさがこの作品の魅力だったかもと思い直してみました。とてもバランスが良いとは書けませんが、どちらかの方向へ偏るのではなくふり幅の大きな、どこか居心地の悪いのか悪くないのか。状況を大きくすることで哲平の恋の行方を有耶無耶にしてしまおうというスタッフの悪意(笑) も若干感じられますが。
 事件を通して登場人物たちの人間的成長を描きたい、恋の成就に説得力を持たせたいという意図かと存じますが、それが上手く行くかどうかは次週以降を待つ他はありません。